リバー、流れないでよネタバレ感想

 タイトルの映画が日本映画専門チャンネルでやってたので、見てみました。

 鳥越裕貴さん……刀ミュの大和守安定役の人が出てるというだけの理由で。

 

 CMの時点では、B級映画のにおいが強いというか、もっとクオリティの低い素人の同人映画かな……みたいな、ちょっと失礼な感想を抱いていました。

 鳥越さんが出てるのが逆に共感性羞恥に繋がりそうだから見るのはやめておいた方が良いんじゃないか、とまで考えていたんですが。

 

 他に見るものも無かったので取り敢えず見てみたんですが。

 

 何これめっちゃくちゃ面白いwww

 

 ごめんなさい、冒頭で書いた失礼な感想全部なかった事にしてください! って土下座するレベルで面白かったです。

 

 舞台はとある旅館。

 そこで働いている旅館スタッフと、宿泊客の群像劇……で、良いのかな?

 ずっと主人公の仲居の女の子目線だから群像劇と言って良いかは分からないけど、10組ぐらいで急に2分間を延々とループし始める、ってお話しです。

 

 いや普通ループものといったら、せめて1日とかじゃないですか。

 2分っていくら何でも短すぎない!?

 でも2分だからこそ丁度、あとちょっとって所で時が戻されるもどかしさが味になってるんですよね。

 

 話の流れとしてはまずそのループが始まり、巻き込まれてる全員がその自覚があるものの最初はデジャヴュかな? って受け入れられず。

 受け入れたら受け入れたでまずはループを楽しみ始め。

 でも「普段は出来ない事をしてみよう!」ってなり始めて、喧嘩になったり、刺しちゃったり……。

 それはまずいでしょって時に、実はこのループは主人公の女の子が、彼氏である鳥越さんをフランスに行かせまいと川に祈った事で起こったんだって告白し。

 それがバレて二人で逃避行のターン。

 その間に死人が二人も出て、いよいよまずいってんでもう一回川に祈るけど、結局ループは無くならず。

 他にもループの中に留まり続けたいって願ったんだーって次々と告白するけど、それらは全部無関係の、予想外の結末。

 なんとタイムパトロールのタイムマシンが故障して、ループを引き起こしてたと。

 そのタイムマシンを修理して、やっとこさループから抜け出してめでたしめでたし。

 

 てな感じなんですがいやいやその最後の怒涛のフラグ回収が気持ち良かったですねー!

 タイムパトロールのお姉さんは、途中で一回だけ宿を訪ねに来た人だったし。

 タイムパトロールの理由は、サミットの会場付近に置かれていた不審物だったし。

 最初の方でその話が出るんですよね、「物騒ですね~」程度に。

 最後にタイムマシンを動かすエネルギーをぶち込むのが、後半から急に脈絡もなく出て来たと思った猟師のおじさん。

 若かりし日に初めて有頂天ホテルを見た時のあのゾクゾクがよみがえってきました。

 

 最初から最後まで無駄のない作りでしたね~。

 もちろん、物語の重要人物ではなかったり、大事なヒントを出したりするわけではない人も居るには居ましたが、話の本筋の邪魔をしない、丁度良い具合の緩急でした。

 

 そして最後にビックリしたのが。

 これね、実在の、神社近くにある老舗旅館でのロケで、神社の名前もそのまんま出してたんですが。

 貴船神社っていうんですよね。

 今日の「光る君へ」の本編終了後の紀行、貴船神社でしたよね……。

 俺もループに囚われたかと思ったわw